批評の手帖

浜崎洋介のブログです。ご連絡は、yosuke.khaki@gmail.comまで。

『正論』(2015年7月号―初夏増大号)に「言葉という過去を守る」を寄稿しました。

月刊正論2015年7月号

月刊正論2015年7月号

 昨夜、『正論』(2015年7月号―初夏増大号)が自宅に届きました。今回は、「戦後思潮を考える―保守編・日本のための五冊」という特集のために、西尾幹二氏、潮匡人氏、小川栄太郎氏とともに、「言葉という過去を守る」という25枚ほどの文章を寄稿しています。
 取り上げたのは、①坂口安吾堕落論』、②江藤淳『成熟と喪失』、③三島由紀夫『文化防衛論』、④福田恆存『人間・この劇的なるもの』、⑤小林秀雄本居宣長』の五冊です。もちろん、この五冊は、各一冊ずつでも強度を担保していますが、しかし同時に、一つの問いを巡って密接に絡み合っています。ここで、それがどう絡み合っているのかの詳細を書く事は出来ませんが、私の問いを一言で要約しておけば「近代(戦後)において超越性は可能なのか?」ということになるでしょうか。
 しかし、考えてみれば、書籍紹介とはいえ、論壇誌で「文芸評論」らしきものを書いたのは初めてかもしれません。一読して頂ければ幸いです。