批評の手帖

文芸批評家・浜崎洋介のブログです。

李御寧『「縮み」志向の日本人』書評(『文藝春秋』8月号)の告知と、最近の動画集など…

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 最近、色々とバタバタしているせいで告知が遅れてしまいましたが、『文藝春秋』でやっている連載「『保守』と『リベラル』の教科書』の方に、李御寧『「縮み」志向の日本人』の書評「日本人の強みとしての『縮み』」(『文藝春秋』8月号)を寄稿させて頂きました。
 この本は、最近読んだものの中でも出色の日本人論で、直近で言えば、品川での講演会(経営科学出版/7月3日)、表現者塾での講義(7月11日)、信頼資本財団の講義(7月18日)と、色んなところで使わせてもらっています(笑)。
 ちなみに、『「縮み」志向の日本人』だけを読んでも、多分「へぇ~、そうなんだ」で終わってしまうのが普通だと思いますが、私の場合、この日本人特有の「縮み志向」に、西田幾多郎の「純粋経験」や、九鬼周造の「いき」、あるいは、武士道や、井上毅の「しらす」の政治学などを重ねられるところに「日本倫理学」の新しい可能性を見ることができるのではないかと考えています。
 この主題については、近々動画も出そうと思っていますが、さらに、imidasで連載している「保守思想入門」の最終回でも触れようと思っています。
 『文藝春秋』の書評の紙幅では、さすがに主題を展開する余裕はありませんでしたが、李御寧の『「縮み」志向の日本人』の内容は、コンパクトに纏めて(=縮ませて)おきました(笑)。ご興味があれ、一読頂けると幸いです。

 後は、最近の動画集(上から古い順)です。

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 それにしても最近は、大学の仕事に加えて、動画なり、座談なり、講演などの仕事が多くなり、「物書き」としての時間を確保するのがだんだん難しくなってきいたせいもあって、新規の仕事(講演会や討論会や動画出演その他)をお断りすることが多くなっています。
 仕事をお断りした方々には申し訳ないと思いつつも、決して他意はありませんので(…汗)、ご容赦願えれば幸いです。

『表現者クライテリオン』最新刊、保守思想入門、文春PLUS、クライテリオン動画!

 私が編集委員として関わるものとしては最後の『表現者クライテリオン』(7月号)が出ました。
 詳しくは本誌掲載の「読者の皆様へ—雑誌運動の継承と刷新」の全文(あるいは編集後記など)を読んで頂ければと思いますが、その編集体制の変更に関する部分のみを引用すれば…、以下の言葉に尽きるかと思います。

 「『表現者クライテリオン』は、次号から編集体制を一新する。編集委員ではなく規準社が編集権を持って運営する体制となる。編集委員が『個』として雑誌に関わる体制から、規準社が『組織』として運営全般に関し責任を持つ体制への移行である」。「この八年間、雑誌を牽引してきたのは藤井聡編集長であった。現在は編集委員を離れており、読者の中には複雑な思いを抱いている方もおられるだろう。しかし、本誌は編集委員が個人として参加する雑誌であり、われわれが事情を承知していない事柄について、この場で論評を行うことは差し控えたい。いずれにせよ、今回のリニューアルは、以前から議論を重ねてきた体制移行の一環であり、昨今の件とは直接の関係がないことは申し添えておく」、「文芸誌や論壇誌は、どれもそのような運命を辿っていく。雑誌は、一人二人の情熱だけでは続かない。書き手と編集者、また営業から発送、宣伝、催事の運営に至るまでを手伝ってくれる協力者、広告を提供してくれる支援者、そして何より読者の支持があってはじめて続く運動である。誰もが気軽に『保守』を名乗る今の言論状況にあって、真正保守として三十年余の歴史を重ねてきた本誌の運動はこれからが正念場である。この雑誌を手に取ってくれた全ての読者に、この八年間の応援をあらためて感謝するとともに、次号から始まる新世代の雑誌づくりに、引き続きご支援を賜れば幸いである。」(編集委員を代表して—柴山桂太)

 ……この8年半、本当に色んなことがありました……が、まだノスタルジーに浸るのは早そうなので(笑)、改めて雑誌及び規準社へのご支援を賜りますようお願い申し上げたいと思います。次号から、私自身は編集委員を降りますが、それは即ち雑誌の「自立」を意味しています。とはいえ、引き続き、陰に陽にと雑誌をサポートしていきますので(アドバイザリーのような立場で——新体勢の詳細については、おそらく次号での告知になるかと思います)、より一層のお引き立てをお願い申し上げたく、今後とも、何卒よろしくお願い致します!

 で、今号の特集ですが、ずばり「アメリカが世界を破壊する」と「さらば『平成保守』!」の2本立てです。
 私自身は特集座談会「アメリカはどんな『世界』を目指すのか」(施光恒氏×柴山桂太氏×川端祐一郎氏×浜崎)に参加するとともに、巻末オピニオン「変貌するアメリカ—自由の限界について」を寄稿しています。眼に留まることがあれば、一読頂ければ幸いです。
 その他、第一特集の「アメリカが世界を破壊する」の方は、 森本あんり氏、会田弘継氏、中田考氏、安藤礼二氏、白井聡氏、ジェイソン・モーガン氏、柴山桂太氏による寄稿があり、ハッキリ言って「贅沢」の一言に尽きます(笑)。
 また、 第二特集「さらば『平成保守』!」の方は、辻田真佐憲氏、梶原麻衣子氏(元『WiLL』『Hanada』編集者)、中村雅和氏(産経新聞社/『正論』編集部)、藤井雄太氏(規準社)、川端祐一郎氏による寄稿があり、こちらの方も「平成保守」の時代を掻い潜って来た方々の体験談を含め、そんじょそこらでは読めない「平成保守論壇総括」の貴重な言葉が読めるはずです。
 以下に、巻頭言と目次を提示しておきます。参考にして頂ければ幸いです。

巻頭言
トランプを一言で形容すれば、やはり「壊し屋」ということになるだろう。「相互関税」によって国際自由貿易の時代に終止符を打ち、軍事負担を増やせという要求に応じたNATO加盟国は、軍事費をGDPの5%にまで増やすことで合意した。 そして、現下のイラン戦争である。事前の通告も、関係国への丁寧な根回しもなく、いきなり空爆して指導層を排除する。国際秩序は過去のさまざまな合意の積み重ねで成り立っているから、トランプはそれを一気に打破しようとしている。
背景には、このままではアメリカの衰退を止められないという危機感があるのだろう。だが、旧秩序を強引に新秩序に転換させようというのは、失敗の可能性がきわめて高いギャンブルである。果たしてトランプは何を目指しているのか。高市政権はこのままアメリカを支持し続けるべきなのか。イランの側は、どのような原理でアメリカと対峙しようとしているのか。イラン戦争をめぐるさまざまな論点を掘り下げながら、世界と日本の将来を考える。
表現者クライテリオン編集委員 柴山桂太

目次
【特集座談会】
・アメリカはどんな「世界」を目指すのか/ 施 光恒×柴山桂太×浜崎洋介×川端祐一郎

【特集論考】・「海」の帝国と「陸」の抵抗 トランプ主義の先に待つ大空位時代/ 柴山桂太
・アメリカの無理解と市民宗教の消失/ 森本あんり
・宗教地政学から読み解くイラン・アメリカ戦争の意味/ 中田 考
・アメリカの暴力性について/ 会田弘継
・不滅のイラン、来るべき哲学の革命に向けて/ 安藤礼二
・保守の隷従、リベラルの屈従/ 白井 聡
・ワシントンはリベラル主義を武器にして世界を破壊した/ ジェイソン・モーガン

【特集論考】
・人格と教養 令和の保守に残された宿題/ 川端祐一郎
・わが体験的「平成保守史」/ 辻田真佐憲
・「言論の空疎化」に保守はどう向き合うべきか 対米自立を“軸”として/ 梶原麻衣子
・「活字による社交」はどこへ消えたか/ 中村雅和
・「揺りかご」を壊すとき/ 藤井雄太

【連載・特別対談】
・與那覇 潤連続対談 在野の「知」を歩く 第10回 「心」を語らない臨床の半世紀 (後編)/ ゲスト 信田さよ子
・虛構と言語 戦後日本文学のアルケオロジー 第四十四回 世界潮流の中の日本 イラン国家の不滅性/ 富岡幸一郎
・満洲こぼれ話 第⑥回 “戦争を見る眼”と敗戦前後/ 小幡 敏
・「農」を語る 第②回 「農」の課題を映画で描く (後編)/ なるせゆうせい×藤井 聡
・「過剰医療」の構造と「適正な医療」のかたち 第⑫回 「透析医療」の闇 病院の都合で奪われる患者の自由/ 森田洋之
・日本のアンチモダン 第⑪回 東洋的豪傑② 西部死すとも、保守は死せず 『保守のコスモロジー』をめぐる真我のありか/ 平坂純一
・東京ブレンバスター24 彼女がスニーカーに履き替えたら れいわ新選組とは何だったのか/ 但馬オサム
・リレー連載 映画とわたし 第⑧回 逆噴射家族 小林よしのり「風刺する精神」/ 平坂純一

【寄稿】
・古流剣術から学ぶ生きる知恵 令和の時代の武士道の実践/ 脇 拓也

【巻末オピニオン】
・変貌する「アメリカ」 自由の限界について/ 浜崎洋介

【書評】
・『コンサルの正体 国家を蝕む黒幕たち』マリアナ・マッツカート、ロージー・コリントン 著/ 田中孝太郎
・『キリスト教ナショナリズム 不穏なアメリカの変貌』森本あんり、渡辺靖 著/ 粕谷文昭
・『保守のコスモロジー』富岡幸一郎 著/ 小野耕資
・『ロシア宇宙主義全史 神化思想からトランスヒューマニズム・人新世へ 』乗松享平 著/ 山田陣之祐
・『天皇への敗北 シリーズ哲学講話』國分功一郎 著/ 髙橋直也


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 あと、保守思想入門の第12回「『伝統』はどのようにして発見されるのか?——近代日本と小林秀雄」をようやく公開できました。テーマが小林秀雄ということで、どこまで新しいことが書けるのか…と思っていましたが、小林秀雄の「批評」において、西田の「純粋経験」と九鬼の「運命論」との交点を見いだすというアクロバティックな(しかし整合的な)議論をしています。おそらく、相当新しい視点だと思います(笑)。こちらの方も、ご興味がありましたら一読頂ければ幸いです。
 また、今回が日本編に入ってから3回目の連載ということで——①日本人論(木村敏、梅棹忠夫、丸山眞男、河合隼雄、山本七平など)、➁日本哲学論(西田論・九鬼論)、③日本批評論(小林秀雄論)――あと、残すところは、最終回の④戦後論(福田恆存、三島由紀夫、江藤淳etc…)のみとなりました。掲載が遅れ、本当に終わるのか(?)とも思った連載でしたが…、ようやく後一回のところまでたどり着きました(本当に筆が遅くて申し訳ありません…汗)。
 引き続きのご愛顧を賜りますようお願い申し上げます!


 で、後は文集PLUSと表現者クライテリオン・チャンネルの動画です。ご興味がありましたら、こちらの方もよろしくお願いします!

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もぎせかチャンネル「保守思想で見るアメリカの迷走」(6月7日)、トーク・イベント「新しい武士道―混迷の時代をどう生きるのか」(執行早舟氏×浜崎)、学生の活動と、その他の動画集


tiget.net
 ギリギリの告知になってしまって大変恐縮ですが(汗)、一週間後の6月7日の日曜日、茂木誠先生と恒例のトーク・イベント(@京都)を行います。題して「保守思想で見るアメリカの迷走—ネオコン、福音派、シオニスト、MAGA、リバタリアン」です。
 もちろん、私はアメリカ論の素人です。が、日本人にとって「アメリカ」とは、好むと好まざるとに関わらず、どうしても付き合っていくしなかい厄介な隣人であることも事実です(というより以上に、敗戦以降は、戦後日本の実質的な「宗主国」です)。ということで、その「アメリカ」で、今、何が起こっているのか…、それを茂木先生と論じながら、日本の取るべき態度、また向かうべき方向性などにいついて議論できればと思っています。
 茂木先生が関西出張する機会は、そう多くないはずです。ご興味のある方は「浜崎洋介先生@京都「保守思想で見るアメリカの迷走」 のチケット購入・予約は TIGET から」を参照の上、「TIGET | ライブイベントのチケット販売・購入・予約」からご参加ください。


store.kinokuniya.co.jp 
 また、以前も告知した「『草舟言行録Ⅴ 新しい武士道』刊行記念イベント、新しい武士道―混迷の時代をどう生きるのか」(2026年6月16日・火曜、18:30 開場/19:00 開演/21:00 終了予定)の方も、日程が迫っています。こちらの方も、是非よろしくお願いします。

 で、最後は、学生の活動、その他諸々の動画になります。
 丁度昨日、一緒に勉強会なんかをしている学生から、「noteに『吉田ロンド』の活動と共に、浜崎先生の記事を上げました」と伝えられ、それならついでに「早稲田の国策研」の活動と共に、両方の活動をここで紹介するのもアリなのではないかと思った次第です(笑)。
 聞くところによると、最近は、クライテリオンを共通の場(媒介)として、西の京大と東の早稲田が交流を深めているとのこと(部分的には日芸も入ってます…笑)。これから先の「日本」を造っていくのは、結局、次代を担う若い世代のほかにはありません(これは、若者嫌いとは矛盾しません・笑)。今後、彼等がどのような活動を展開するのかは全く分かりませんが(何の保証もありませんが)、以後、お見知りおきを頂ければ幸いです。
note.com
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mosakusha.com
the-criterion.jp
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 あとは、その他、いつもの動画集です(笑)。こちらの方も、お時間があればよろしくお願いします。
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 あと、いつも告知し忘れていますが(汗)、クライテリオンの方でも、色々と「雑談」の動画を出していますので、できれば、こちらの方もお見知りおき頂ければ幸いです。真面目な座談会動画なんかもありますが、アニメ『葬送のフリーレン』について語っている、文字通りの「軽い雑談動画」なんかもあります(笑) よろしくお願いします!
the-criterion.jp

5月14日の品川講演会「批評とは何か!」の告知と、『文藝春秋』6月号、『WiLL』6月号、その他の動画

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 動画の方でも告知していますが、5月14日(もう来週ですが…)に、東京品川で文学講演会を開きます。
 この講演会は3回連続講座となっていて、前回第1回目の「小説とは何か?」に引き続き、今回は第2回目の「批評とは何か?」という主題の講演=講義となっています(ちなみに、第3回目の「保守思想と日本人」は7月3日金曜日となっています!)。「学生限定で550円」という格安の参加費です。もし、ご興味があれば「【学生限定】東京講演が開催決定!」の方から、詳細(参加方法など)を確認していただければと思います。
 資料などは、来週以降に作るつもりですが(汗)、よろしくお願いします!


 あと、『文藝春秋』(6月号)の方に、いつものように「『保守』と『リベラル』のための教科書」というリレー書評を寄稿しております。今回取り上げた本は、まさにリベラリズムの「教科書」であるところのJ・S・ミルの『自由論』。
 とはいえ、もちろんミルの自由論を称揚しただけの書評ではありません。「リベラリズム」が保守と接する点を確認すると共に(実際、冷戦期は、マルクス主義に対して、保守とリベラルは手を組んでいたのです)、にもかかわらずの「リベラリズム」の限界と、それゆえの保守思想の必要を説いた書評になっています。
 アメリカを中心に「自由民主主義」が崩れ始めている現代、「保守」と「リベラル」の距離感を測るにはもってこいの書評になっているのではないかと思います。ご興味があれば、一読頂けると幸いです。


 で、先日、茂木誠先生とやった「イラン戦争『聖戦化』する危険」という対談を収めた『Will』6月号です。
 先月5月号で、「独裁テロ国家・イランは危険な国家だ! 一体どこが親日友好?」と、思考停止丸出しの親米特集を組んだ『Will』なだけあって(今やアメリカこそ、危険な国家でしょう!)、本当に茂木さんとの対談が載るのか…?と懸念していましたが、無事載りました(笑)。もし、ご興味がありました手に取って頂ければ幸いです。
 改めて、茂木誠先生、誠実なご議論ありがとうございました!


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 で、以上は、これまでやった動画です。どんどん仕事がユーチューブの方に傾斜していますが(汗)、雑誌をやっていくには、どうしても動画が必要な部分もあり、それはそれで頑張るしかありません。
 とはいえ、もちろん「保守思想入門」など大事な仕事(あと2回)も同時平行でやっていきたいと思っています。それが終われば、いよいよ「ぼんやりとした不安の近代日本」の戦後編が視野に入ってきます。引き続き精進していきたいと思っています。よろしくお願いします!

『表現者クライテリオン』最新刊—特集「リベラルの終焉―ここから始まる‟自由”の再生」と、執行早舟氏とのイベント、各種動画

 『表現者クライテリオン』最新刊—特集「リベラルの終焉――ここから始まる‟自由”の再生」が発売になりました。
 ちなみに、詳細は雑誌を手に取って確かめて頂くほかはないのですが、今号から雑誌の編集体制が「3人の編集委員体制」変わります。言いたいことは山ほどありますが(…)、まずは緊急の対応としてご理解頂ければと思います。読者の皆さんにはご心配をおかけしますが、引き続き何卒『表現者クライテリオン』へのご支援をお願い申し上げます。
 で、特集の方は、「リベラルの終焉――ここから始まる‟自由”の再生」となっています。特集論考の寄稿者も、会田弘継氏、仲正昌樹氏、吉田徹氏、小泉悠氏、白川俊介氏、白井聡氏と豪華ですが、そこに私の方も「『リベラリズム』とは、所詮、奴隷の思想ではないのか」という拙文を寄稿すると共に、「『自由』から自由になる原理」という特集鼎談(辻田真佐憲氏×柴山桂太氏×浜崎)に参加しています。ご興味があれば、手にとっていただければ幸いです。
 その他、連載なども含めて色々ありますが、以下に「目次」を挙げておきます。

特集 リベラルの終焉――ここから始まる‟自由”の再生
巻頭言
自民党で岸田・石破路線が不人気となり、今年2月の総選挙では立憲民主党と公明党が合流した「中道改革連合」が未曾有の大敗を喫した。これは人々の間で、リベラル離れが加速していることを意味している。

日本だけの現象ではない。アメリカのトランプ現象に代表される現代のポピュリズムは、主に右派によって主導されている。行きすぎたグローバル化や経済格差の正義は、左派も主張しているのに、有権者に選ばれていないのである。

ただし政治勢力としてのリベラル派の衰退は、思想やイデオロギーの衰退を必ずしも意味しない。むしろ価値観調査では、若年層ほどリベラルな価値観を自然に身につけていることが分かっている。近代初期から社会改革の根本理念であり続けてきた「自由」や「平等」は、現代人にとっては今や空気のように自明であるが、そのことでかえってイデオロギー化し、狭い支持者の間で教条化してしまっているようにも見える。

保守の立場からリベラルを一方的に断罪するつもりはない。ただ、既存のリベラルの限界を政治的立場の違いを超えて議論することで、「真の自由」が再生するための条件を考えたいというのが、今号の特集の趣旨である。

表現者クライテリオン編集委員 柴山桂太


【特集対談・鼎談】
・新しい政治哲学は地方から生まれる/ 東 浩紀×藤井 聡
・「自由」から自由になる原理/ 辻田真佐憲×柴山桂太×浜崎洋介

【特集論考】
・「リベラリズム」とは、所詮、奴隷の思想ではないのか/ 浜崎洋介
・アメリカにおいて「リベラル」は何を意味するか 思想史から読み解く/ 会田弘継
・根無し草な日本の“リベラル”/ 仲正昌樹
・「リベラルの敗北」は本当か 高市自民圧勝を準備したもの/ 吉田 徹
・リベラリズムの終焉?/ 小泉 悠
・リベラルの自己破壊と「われわれ」の再建 保守主義と国民的自由のために/ 白川俊介
・現代リベラルの根本問題/ 白井 聡
・第八回 表現者賞・奨励賞・読者賞 発表

【特別寄稿】
・地経学元年のイラン帝国の挑戦(前編)/ 中田 考

【連載】
・「危機感のない日本」の危機 無策怠慢の集合体・関東大震災の再来への備え/ 大石久和
・虚構と言語 戦後日本文学のアルケオロジー 第四十三回 世界潮流の中の日本 トランプ・アメリカの正体/ 富岡幸一郎
・満洲こぼれ話 第5回 敗戦の民族②/ 小幡 敏
・アジアの新世紀 不可視のイスラーム帝国 ユーラシアを再編する学僧たち 第6回 エルドアンとイスラーム政治/ 山本直輝
・與那覇潤 連続対談 在野の「知」を歩く 第9回 「心」を語らない臨床の半世紀(前編)/ ゲスト 信田さよ子
・「過剰医療」の構造と「適正な医療」のかたち 第11回 「小児科医療」の闇 聖域に隠された利権の構造/ 森田洋之
・英国便り、日本の皆様へ 少子化と移民の因果関係 第3回(最終回) 英国でよく働き、たっぷり納税し、そして夢が叶った/ 高尾慶子
・日本のアンチモダン 第10回 東洋的豪傑① アンチモダンの恋愛論/ 平坂純一
・「農」を語る 第1回 「農」の課題を映画で描く/ なるせゆうせい×藤井 聡
・東京ブレンバスター23 コンと呼ばれぬように/ 但馬オサム
・リレー連載 映画とわたし 第7回 奇跡 「奇跡」の驚き/ 富岡幸一郎

【寄稿】
・堆積する時間の中で 『ダウントン・アビー』に見る英国文化の再編/ 佐藤慶治

【巻末オピニオン】
・覇権国の断末魔 イラン戦争にみる規範の蒸発/ 柴山桂太

【書評】
・『自由民主主義とは何か』田中拓道 著/ 粕谷文昭
・『アメリカ帝国の衰亡と日本の窮地』伊藤 貫、ジェイソン・モーガン 著/ 小野耕資
・『純粋哲学の世界 六つの基本問題をめぐる哲学入門』高村友也 著/ 山田陣之祐
・『日本政治思想史講義 『丸山眞男講義録 第四冊』を精読する』飯田泰三 著/ 髙橋直也


 で、こちらの方は、2026年6月16日(火、18:30 開場/19:00 開演/21:00 終了予定)に開催予定の「『草舟言行録Ⅴ 新しい武士道』刊行記念イベント、新しい武士道―混迷の時代をどう生きるのか」の告知チラシです。
 見れば分かる通り、この度は新刊イベントでの対談のお役目を頂いたわけですが、相手は読書家の執行氏です。話についていけるよう、6月までに精一杯勉強しておこうと思います(笑)。ご興味がありましたら、こちらの方も何とぞ、宜しくお願い致します。以下は、紀伊國屋ホールでのイベントの案内(https://store.kinokuniya.co.jp/event/1775192437/)と、オンライン配信用の販売サイト(https://atarashiibushido.peatix.com/)です。ご興味がある方は、参考にしていただければと思います。


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 で、以上は、これまで告知していなかった動画集となります。最近は、ブログ更新どころじゃなくて(汗)…何か見落としていることがあるかもしれませんが(この間、富岡先生の新刊シンポを告知し忘れたのは失敗しました…)、まぁ多分、今のところ告知すべきことは、これくらいじゃないかなと思います…。あっ、そういえば、品川での文学講演会が5月と6月にあるはずなんですが、それはそれでまた告知させて頂きます。引き続き、よろしくお願いします!

保守思想入門第11回「日本哲学が問うてきたもの——西田幾多郎と九鬼周造」と、佐伯啓思『倫理としてのナショナリズム』書評—「『善き生』を語れないリベラル」+2本の動画

imidas.jp
 しばらくの間、ブログの更新が滞ってしまいましたが、また再開したいと思います。
 まずは、いままで溜めてきた告知から。
 一つ目は、保守思想入門第11回「日本哲学が問うてきたもの——西田幾多郎と九鬼周造」です。
 これは、集英社のimidasでやっている連載ですが、ようやく11回目です。あと2回(+後書き?)で完結ですが、ここまで本当に長い道のりでした。
 前回が、第10回 「日本人」とは何か? | 連載コラム | 情報・知識&オピニオン imidas - イミダスと題した日本人論だったのですが、今回11回は、西田幾多郎と九鬼周造を一種の保守思想家として捉えた上で、二人の差異と同一性とを通じて、日本人の基本的〈倫理=幸福〉を考えるという原稿です。難解で知られる二人ですが、彼等の思想をできる限り分かりやすく纏めた上で、この二人に流れている日本的〈リベラル・アーツ〉の型を取り出しています。ご興味があれば一読頂ければ幸いです。

 あと、『文藝春秋』の「保守とリベラルのための教科書」の方に、「佐伯啓思『倫理としてのナショナリズム』—「善き生」を語れないリベラル」という書評を寄稿しています。
 『倫理としてのナショナリズム』の初版は、リーマンショックの遥か前の2005年ですが、これは今読んでも全く古びていない…どころか、今だからこそ、その意味を十分にくみ取ることのできる名著です。佐伯啓思先生の凄みを感じました。こちらの方も、目に留まることがあれば、是非、お願いいたします!


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 最初の動画は、文春PULASの生放送です。こちらの方は、與那覇さん、辻田さんと一緒だったんですが、さすがにアメリカの「暴走」については、みな意見が一致してましたね(笑)。私自身は、これは「アメリカの終わりの始まり(アメリカの断末魔)」だと見ていますが、対応を間違えると日本の方が早く滅んでしまうことも十分に考えられます(いや、その方が可能性が大きい…?)。
 それにしても、今年は本当に「危機」づくしです。そういう歴史の流れだということは覚悟していますが、「運命」とはこういう形で襲ってくるものなのかという感を強くします。引き受けて生きるしかありません。
 で、二本目は、「『文体を考える』批評を読み、書くとはどういうことか」という動画です。こちらの方は、もう少しリラックスした動画で、自分の文体修行の思い出話をしています。ご興味があれば、よろしくお願いします。
 また、この間、品川や六本木で対学生の講演会や企業セミナーをやってきましたが、企画者の皆さんと、参加者の皆さんには改めてお礼を申し上げます。私自身、まだまだ未熟者ですが、自分の歩幅を守りながらも、少しずつ歩いて行きたいと思っています。引き続き、何卒、よろしくお願い致します。

江藤淳『保守とはなにか』の復刊+解説と、『中日新聞』の取材記事と、動画5本と、鈴木大拙『日本的霊性』のオンライン読書ゼミのお報せ

保守とはなにか

保守とはなにか

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 まず、「『失われた三〇年』の起源にあった光景」という「解説文(拙筆)」を付録した江藤淳の『保守とは何か』(経営科学出版)が復刊されました。これは、あとで紹介する動画でも内容を語っていますが、今こそ読まれるべき「絶望の書」だと言っていいでしょう。私たち戦後日本人の堕落の極北を記録した本として、そして、やはり〈経済=利益〉だけに胡坐をかくと、ここまで人がダメになってしまうのだということを証明する本として手に取っていただければと思います。
 ただ、それだけ言うと「単に暗いだけの本」だと思われかねませんが(笑)、江藤淳は、そこで私たちが、どのように耐えるべきなのか、あるいは「希望」を見出すべきなのかという「生き方」についても語っています。
 ご興味がありましたら、一読頂けると幸いです。

www.chunichi.co.jp
 あと、『中日新聞』の取材で、「選択的夫婦別姓や同性婚の制度化…『多様性』の時代とどう向き合うか」という主題に応えて私の意見を載せて頂きました。こちらの方も、目につく機会がありましたら一読頂ければ幸いです。


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 また以上は最近出た動画集です。上から2本は先述した、江藤淳『保守とはなにか』についての解説動画(宣伝あり)で、3本目は、以前「PIVOT」で出た「保守とは何か」のインタビュー動画です。また、最後の2本は、昨夜、いつもの與那覇さんと出て来たフジ・プライムニュースの動画です。
 こちらの方も、ご興味があれば、よろしくお願い致します。


pages.keieikagakupub.com
 あと、最後になってしまいましたが、今週の土曜日は、鈴木大拙『日本的霊性』(岩波文庫)で、オンライン読書ゼミをやります。こちらの資料の方は、今日と明日でやっつけるしかありませんが(本の方は、一応精読しています…汗)、こちらの方も、ご興味がありましたら、よろしくお願いします!