「連合赤軍事件」についての記事を『史』に寄稿しました。


 「『もの』を失った観念——連合赤軍事件の底にあるもの」という文章を『史』という冊子に寄稿しました。
 あまり目に留まる文章ではないかもしれませんが、一読していただければ幸いです。以前から、三島由紀夫が死んだ1970年が戦後史の決定的な切断線ではないかと言ってきましたが、連合赤軍事件もそれと連動している事件だったと考えています。ご興味があれば、是非。

産経新聞のインタビューに答えました。

www.sankei.com
 参院選について、産経新聞のインタビューに答えた記事が、明日、7月1日の朝刊に載ります。
 具体的な選挙分析などはしていませんが(私がすることでもないでしょうし)、何しろ「長期スパン」で物事を考えることのできる条件整備、今、政治に求められているのは、それに尽きると言ってます。具体的に言えば、デフレ脱却と、その緩やかな成長に立脚した共同性(理性と道徳)の回復です(記事の中では中間層の立て直しと書かれていますが)。
 高度経済成長で足元の生活世界を溶解させてしまった戦後日本人は、その後に「バブル」を経験することで、完全に腑抜けになってしまいましたが、「デフレ脱脚」が同じ轍を踏んではなりません(今ではスタグフレーションの脱却と言った方が正確かもしれませんが…)。ただ、足元の共同性——他者との「絆」に基づいた安心感——は溶解しているし、デフレ(スタグフレーション)だしでは、人は落ち着いて思考することさえできないでしょう。政治は直接「心」の問題を扱うことが出来ませんが、しかし、その「心(感情)」にかかる社会的負荷(受動性)は緩和することができます。
 どの政党がいいとは言いませんが、私としては、その視点で今回の参議院選を見ていきたいと思っています。

「《紀尾井町床屋政談》ゆでガエル日本『戦後は続くよ選挙後も?』」( 與那覇潤氏×浜崎)また、やります。【7月5日(火)19時~】


bungeishunju.com
 来る7月5日(火)19時~、「《紀尾井町床屋政談》ゆでガエル日本『戦後は続くよ選挙後も?』」(與那覇潤氏×浜崎/文藝春秋digital)をまたやります。
 選挙前特番みたいな対談ですが、選挙結果を見る前からすでに「戦後は続くよ」と言ってるわけで(笑)、なかなか絶望的です。ただ、このどうしようもない状況がどこから来たものなのか、「戦後史」や「平成史」を紐解きながら、ゆっくりと與那覇さんと語り合いたいと思っています。その上で、「出口があるのかどうか…」色んな視点から考えてみたいと思います。
 よろしければ、是非。

 あと、くどいようですが(汗)、7月2日のイベント「文学とナショナリズムから考える危機の時代」(施光恒氏×浜崎)の方も間近です。こちらの方も、どうぞ、よろしくお願いします!the-criterion.jp

冨民動画・小林秀雄論最終章。

www.youtube.com
www.youtube.com
 冨民安全研究所の連載動画6月号です。まずは、小林秀雄論の続きが3~4本くらい続いて後に(小林秀雄論の最終章です)、『クライテリオン』の最新号=ウクライナ問題についての解説動画が同じく3~4本くらいになると思います(動画がアップされ次第、順次このページに上げておきます)。最新の時事ネタを取り上げるでもなく、こんな地味な話をやっていいのかしらんと思いつつ(笑)、自由にやらせていただいている松本所長に感謝です。
 最近、松本さんも福田恆存にハマっているらしく、いつか、福田恆存についても語り合いたいと思っています。よろしければ、是非。

7月2日、施光恒×浜崎洋介「文学とナショナリズムから考える危機の時代」をやります!

the-criterion.jp
 来る7月2日・土曜日、AP西新宿 6P(東京都新宿区西新宿7-2-4新宿喜楓ビル6階 /16:00会場—16:30開会/インターネットでのライブ配信も実施予定)で、施さんと私とで「文学とナショナリズムから考える危機の時代」という対談シンポジウムをやります! 
 定員が60名で、一週間くらい前にはすでに40人以上は埋まっていると聞いたので、もし、参加を予定している方は早めの申し込みをお願いできればと思います(参加費5,000円とのことですが、6/26までのお申込みの方に限って2,000円ということらしいので、そっちの方がお得だろうと思い、急ぎ告知させて頂きました…汗)。
 一応、『小林秀雄の「人生」論』(NHK新書)刊行記念イベント第2弾ということになっていますが、折角政治学者の施さんと「文学とナショナリズム」というお題で対談させてもらうわけですし、ロシア—ウクライナ戦争を横目に見ながら、出来るだけ広がりのある議論にしたいと思っています。
 そもそも「ナショナリズム」とは何なのか? 「良いナショナリズム」と「悪いナショナリズム」とは区別できるのか? 区別できるとすれば、その根拠とは何なのか? それは「文学」とどう関係しているのか? 小林秀雄保田與重郎福田恆存三島由紀夫江藤淳……なぜ日本の保守思想の系譜は文学者によって担われてきたのか?…などなど、文学好きで国語教育や教育改革の議論にも明るい施さんとだからこそできる議論も多々あるかと思います。
 こういう時代だからこそ、浮足立った「これ答えだ!これが敵だ!」系のバカみたいな議論ではなく、落ち着いた「考え方」をめぐる議論が必要なんだと思います。ご興味のある方は、是非、ご参加ください。
 以下は開催趣旨と、カード決済、銀行決済ができるホームです。参考にしていただければ幸いです。よろしくお願いします。

開催趣旨
 2021年11年に刊行されてから産経新聞をはじめとして多くメディアや言論人から賞賛を得てきた『小林秀雄の「人生」論』について、前回も大好評だった浜崎洋介先生の刊行記念イベント第二弾の開催が決まりました。
 今回のイベントでは、政治学者でナショナリズムをご専門とされている九州大学大学院教授の施光恒先生をゲストにお招きし、ウクライナ侵攻などで先行きを見通すことが出来ない危機の時代において、ナショナリズムと文学の関係や、戦前の「近代の超克」論と現代日本の類似性などのテーマを縦横無尽に語り合っていただきます。
 実は、「表現者クライテリオン」の座談会で場を共にすることはあるものの、施先生と浜崎先生の二人だけでのトークイベントは今回が初めてとのことなので、どのような化学反応が起きるか予想がつきません。
 気骨の文芸批評家と政治学者による必聴のイベントですので、是非とも一人でも多くの皆さまからのご参加をお待ちしています。
 ※当イベントは会場(新宿)にお越しいただけない方へも、ライブ配信の形式でご参加いただけます。
7/2(土)『小林秀雄の「人生」論』刊行記念イベント ~文学とナショナリズムから考える危機の時代~ | 表現者クライテリオン

文藝春秋digital「〈非西欧〉ロシアと日本にとって戦争とは何か?」の一部が無料公開されました。

www.youtube.com
 文藝春秋digital「〈非西欧〉ロシアと日本にとって戦争とは何か?」の一部が無料公開されたようです。私自身、動画の全てを見返したわけではないので確実な事は言えませんが(…汗)、この「一部」だけでも当日はいい対談ができたような記憶があります(笑)。改めて、與那覇さん、ありがとうございました!
 当日は、家族がコロナだったのでリモートとなってしまいましたが——家族には「PCRなんか受けなきゃいいんだ!」と言ったんですが、職場のこともあり、そうもいかなかったみたいで……私まで巻き添えです。とはいえ、元はと言えば、たぶん私が家族全員に移したんですが(笑)——ご興味ありましたら、是非、よろしくお願いいたします。

『表現者クライテリオン』の最新号( 2022年7月号)が出ました!

www.youtube.com
 『表現者クライテリオン』、2022年7月号が出ました!
 特集は「『ウクライナ』からの教訓――来たるべき“有事”にどう備えるか?」です。詳細については、目次概要を見ていただければと思いますが、今回は、相当ユニークな誌面になったと思います。
 ロシアーウクライナ戦争が始まって以来、新聞は全国5大紙全部が「国際秩序の壊乱者プーチンVS被害者ウクライナ(あるいは英雄ゼレンスキー)」というバカみたいな視点に囚われて、全くと言っていいほどに本質的な分析ができていません——つまり、多視点的現実(ロシア側の必然も組み込んだ形での現実)を説得力のある形で上手く文脈づけることができていません。総合誌では、『文藝春秋』が、エマニュエル・トッドミアシャイマーの論考を掲載して、辛うじて気を吐いた程度でしょうか。その点、こう言うと手前味噌になりますが、『クライテリオン』は徹底的に多視点的現実を多視点的に描こうと努力しています。
 今回、またしても、「戦争」を前にして適切な距離が取れない日本人のナイーブさ(=幼稚さ)が曝け出されたと思っていますが、そんななかにあって、是非手に取って頂きたい一冊になったと自負しております。
 私個人の仕事としては、特集座談会の一つである「戦争と人文学——歴史・民族・アイデンティティ」(金子宗徳×柴山桂太×川端祐一郎×浜崎)に出たのと、連載原稿「自己喪失の近代史——第四回 :『ぼんやりとした不安』が導いたもの」(最終回——これに、あと100枚くらい補足して8月に本にする予定です)を書いています。が、あと一つ、これは私が書いたわけではありませんが、前田一樹さんの「表現者塾信州支部学習会(第二回)レポート――『小林秀雄の批評と保守思想』(講師・浜崎洋介)」も載っています。一読いただければ幸いです。
 以下は、雑誌の目次概要です。よろしくお願いします!

【特集】「ウクライナ」からの教訓――来たるべき“有事”にどう備えるか?——について
 令和四年二月、ロシアがウクライナを侵攻した。米国を中心としたNATO諸国はこの「力による状況変更」を強行したロシア/プーチン大統領を徹底的に非難し、制裁を課す展開となった。そうした展開を受け、日本国内のマスコミ世論は「英雄ゼレンスキー大統領vs悪魔プーチン」とでも言うべき構図一色で塗りつぶされることとなった。
 ただしこうした「勧善懲悪」構図だけでは、今回の「ウクライナ」問題を解釈し尽くす事など到底できない。本来ならばこの問題は、中国による台湾・尖閣侵略という有事リスクに直面している我が国に、貴重な教訓を数多く提示し得るものである。しかしそれにも関わらずこうした単純な認識構図だけでは、貴重な教訓の大半をみすみす廃棄してしまうことになる。
 ついては本誌では、我が国にとって有益となり得る多様な知見・教訓を得ることを目途に、今回の「ウクライナ」問題を、多面的な視点・角度から様々に論ずる特集を企画することとした。読者各位におかれては是非、柔軟な姿勢で本特集にお目通しいただきたい。————表現者クライテリオン編集長 藤井 聡

目次
【特集】「ウクライナ」からの教訓――来たるべき“有事”にどう備えるか?
[特集対談]
ウクライナ」は極東に何をもたらすのか? 中露連合の「敵」と化しつつある日本/東郷和彦×藤井 聡

[特集座談会]
戦争と人文学 歴史・民族・アイデンティティ/金子宗徳×柴山桂太×浜崎洋介×川端祐一郎

[特集論考]
・三十年間、ロシアを弄んできたアメリカ/伊藤 貫
・裏切られた「核の傘」とロシアのあからさまな核恫喝 ウクライナ侵攻、真の狙いは何か/矢野義昭
・対露経済制裁に死角あり、対中国制裁を検討せよ/田村秀男
プーチン大統領ウクライナ侵攻から中国が得た教訓/小原凡司
無神論ロシア正教会 プーチン・ロシアの霊性の飢饉と日本/富岡幸一郎
ウクライナ政府にプロパガンダはないのか 情報戦のリアリズムを見よ/辻田真佐憲
・ロシアのウクライナ侵略、その善悪ナラティブの危険性/桒原響子
・戦争は人間を真面目にする 一億総徴兵逃れの国へ/小幡 敏

[対談トーク
映画『君たちはまだ長いトンネルの中』公開記念 「思想×エンタメ」が政治を動かす 消費税減税で日本を元気に!/なるせゆうせい×藤井 聡

[特別対談]
武術研究者・甲野善紀氏に聞く(前篇) 失われた「技」を求めて/甲野善紀 聞き手 柴山桂太

【連載】
・<新連載>第①回 井伏鱒二山椒魚』 サンショウウオと日本企業の類似性 横並びの閉塞感/岩尾俊兵(経営学で読む文学)
・紛争死史観と災害死史観(「危機感のない日本」の危機)
・第2回 農こそが日本を守る/鈴木宣弘×藤井 聡(「農」を語る)
・第四回 「ぼんやりとした不安」が導いたもの/浜崎洋介(「自己喪失」の近代史)
・「大本営発表報道の反省」に意味はあるのか/松林薫(逆張りのメディア論)
・第16回 「共同体」と「忠誠心」 ジョサイア・ロイスのアクチュアリティ――愛着と忠誠の政治哲学序説⑤/白川俊介(ナショナリズム再考)
・第二十五回 断崖絶壁の江戸文明 大転換へ/竹村公太郎(地形がつくる日本の歴史)
・第十回(最終回) 光と闇の二元論を超えて 村上春樹の『アンダーグラウンド』を読む/仁平千香子(移動の文学)
・メディア出演瓦版/平坂純一
・令和四年四月~五月 編集長クライテリア日記

【寄稿】
表現者塾信州支部学習会(第二回)レポート――「小林秀雄の批評と保守思想」講師 浜崎洋介/前田一樹

【書評】
『忘却された日韓関係 〈併合〉と〈分断〉の記念日報道』趙 相宇 著/田中孝太郎
『国家と実存 「ユダヤ人国家」の彼方へ』立川健二 著/前田龍之祐
中国哲学諸子百家から朱子学、現代の新儒家まで』中島隆博 著/篠崎奏平

【その他】
・「空気」の覆いを取り払え――ロシア・ウクライナ戦争を考える前に/ヒステリー化した「どっちもどっち論者」狩り(鳥兜)
・“良心的”ジャーナリストの幼稚な綺麗事/岸田総理の佇まいが暗示する、途方もなく暗い日本の未来(保守放談)
・読者からの手紙