批評の手帖

浜崎洋介のブログです。ご連絡は、yosuke.khaki@gmail.comまで。

世田谷パブリック・シアター『オセロ』(白井晃構成・演出/6月9日〜23日公演)パンフレットに寄稿しました。

 


 この度、世田谷パブリック・シアターで公演される白井晃構成・演出・出演の『オセロ』(2013年6月9日〜23日公演―その後、名古屋・神戸・新潟を回るようです)のパンフレットに、「「せりふ」は行動する―福田恆存の『オセロー』」という小文を寄稿しました。福田恆存の「せりふの美学」について簡単に解説した文章です。
 オセロー役に中村トオル、デズデモーナ役に山田優ということもあって、最近よくテレビで宣伝を目にするなとは思っていたのですが、私がそのパンフレットに寄稿するとは思いもよりませんでした。

 が、これだけ多くのシェイクスピア翻訳が出ている中で、演出家の白井晃氏は意識的に「福田恆存訳」を選んだそうです。私自身は、もちろん福田訳のシェイクスピアに馴染んでおり、それを信じていますが、実際に福田の翻訳文が発声され、身体を通してそのリズムを味わえる機会は、そう多くはありません。詳しいことは、パンフレットに譲りますが、これを機に、私も久しぶりに世田谷パブリック・シアターに足を運ぼうと思っています。
 
 以下は、世田谷パブリック・シアターのHP(http://setagaya-pt.jp/theater_info/2013/06/post_313.html)からの引用です。

世田谷パブリックシアター
『オセロ』―2013年06月09日(日)〜2013年06月23日(日)
[作] W.シェイクスピア
[翻訳] 福田恆存
[構成・上演台本・演出] 白井晃
[振付] 井手茂太
[演奏] 生駒祐子/波多野敦子/清水恒輔
[出演] 仲村トオル山田優赤堀雅秋/高田聖子/加藤和樹水橋研二/有川マコト/近藤隼/谷村実紀/白井晃

シェイクスピア四大悲劇のひとつ「オセロ」を白井晃が現代の視線で再構成。
「オセロ」を演じる俳優を客席から見つめる演出家。主演俳優を取り囲む嫉妬の目。やがて演出家は“芝居”を通し“舞台”でも“現実”でも、彼を破滅に至らしめようと目論む…。劇場を使って仕掛けられる罠は、二重構造で心情をシンクロさせ、やがて観客はその事件を目撃する。これまでにない『オセロ』にどうぞご期待ください。