批評の手帖

浜崎洋介のブログです。ご連絡は、yosuke.khaki@gmail.comまで。

大谷弘『道徳的に考えるとはどういうことか』書評と、「京都大学レジリエンス・フェスティバル」の改めてのお知らせ


 今日発売の『週刊新潮』に、大谷弘『道徳的に考えるとはどういうことか』(ちくま新書)の書評を寄稿しました。
 これまでの書評だと、「これこれの本をお願いします…」という依頼が多かったんですが、今回は、自分で本を選んでいいとのこと、久しぶりに本屋を逍遥して、新刊本を見てきました。
 この本を手に取った理由は、ウィトゲンシュタイン研究者が論じる「道徳」に興味をそそられたということもありますが、それにくわえて、著者初めての書下ろしの新書で、しかも、著者が私と同世代ということも大きかったような気がします。
 あとは、実際に書評を読んでいただければと思いますが、簡単な感想だけを記しておくと、やはりウィトゲンシュタインの「道徳」と、スピノザの「倫理」は繋がるなという感じでしょうか。でも、だからこそなんですが、「こういう議論が、本当は保守を基礎づけるものなんだけどな…」という、世間一般の「保守観」に対する愚痴もつい口をついて出てきてしまいます(笑)。

 あと、以下は、「京都大学レジリエンス・フェスティバル2023」についての藤井聡編集長の告知文です。フェスも、いよいよ来週末ですが、近くにお住まいの方は足を運んでいただければ幸いです。私も事務仕事をかんばります(笑)!

こんにちは。京都大学藤井聡です。
昨年、当方が代表を務めます京都大学レジリエンス実践ユニットが昨年主催した、
京都大学レジリエンス・フェスティバス」
を今年、2023年も、(昨年同様、京大の伝統的な学園祭である「ノーベンバー・フェスティバル」シーズンにあわせて)、11月11日の土曜日の午後、下記要領で開催いたします!


日時:2023年11月11日(土)開場12:30 開演13:00~19:00
場所:京都大学 百周年時計台記念館(「時計台」の建物)国際交流ホール参加費:無料
主催:京都大学レジリエンス実践ユニット
共催:表現者クライテリオン
https://trans.kuciv.kyoto-u.ac.jp/resilience/festival2023.html


週末の土曜の午後の開催となります。是非、ご参加下さい!(お申し込みは上記HPよりお願いします)


このフェスティバルは、本ユニットの専門家を中心とした
レジリエンス」(強靱性)
についての様々な分野(経済、自然災害、パンデミック等…)の専門家が一同に会して、日本の様々なレジリエンスを横断的に徹底的に討論しあう、文字通りの「レジリエンス祭り」。


昨年はパンデミック、自然災害、経済、安全保障などのリスクについて一気通貫で討論し、メチャクチャ盛り上がりました。
何と言っても、参加・主催している当方としても、これだけの専門家がそれぞれの強靱化・レジリエンスについて一気に徹底討論すると、これまで見えていなかった日本の問題構造が一気にハッキリとつかみ出せたのではないか、と感じた次第です。


結局、自然災害リスクにせよ、デフレリスクにせよ、安全保障リスクにせよ、パンデミックリスクにせよ全て、それに対峙せんとする人間の精神の有り様一つで、強靱にもなれば脆弱にもなる…ということが、実感を伴ってクッキリと理解できたように感じた次第です。

おそらく、昨年参加された皆さんも、同様の感覚をもたれた方も多数おられるのではないかと思います。


ついては本年は、昨年のフェスティバルをさらに進化させた、以下の内容でレジリエンス・フェスティバルをお届けすることといたしました。

13:00-13:10 開会挨拶 藤井聡京都大学レジリエンス実践ユニット ユニット長)


13:10-14:30 「自然災害レジリエンス
鎌田浩毅(京都大学 名誉教授)
白水靖朗(中央復建コンサルタンツ株式会社/常務取締役&京都大学経営管理大学院客員教授


14:40-16:00 「医療レジリエンス
森田洋之(医師・医療経済ジャーナリスト)
宮沢孝幸(京都大学 准教授)


16:10-17:30 「経済レジリエンス
柴山桂太(京都大学大学院 准教授)
森永卓郎獨協大学 教授)


17:40-18:50 「日本のレジリエンス
浜崎洋介京都大学経営管理大学院 特定准教授)
辻田真佐憲(著述家/京都大学経営管理大学院 客員准教授)


18:50-19:00 閉会挨拶 山田忠史(京都大学レジリエンス実践ユニット 教授)


各セッション司会:藤井聡京都大学レジリエンス実践ユニット ユニット長)
総合司会:川端祐一郎(京都大学大学院 准教授)


今年は、個別リスクを超えた総合的な「日本のレジリエンス」を、この10月1日より京都大学経営管理大学院特定准教授に着任された浜崎洋介先生と、著述家であり同大学院客員准教授に着任された辻田真佐憲先生と当方が徹底的に討論するセッションを最終セッションに設置いたしました。


また、それに至るまでの議論におきましても、経済については、書籍『ザイム真理教』が大ベストセラーになっておられる森永卓郎先生と、柴山さんと当方の三名で討論することといたしました。


また、今年は、パンデミック問題を包括した「医療」そのものが抱えるリスクとレジリエンスを、医療界の闇を徹底的に追求する発言を続けておられるウイルス学者、京都大学の宮沢孝之先生と、同じく医療界の闇を様々に批判してこられた森田洋之先生と当方で、改めて徹底批判いたしたいと思います。

また、自然災害については、長年実務でレジリエンスの問題に取り組んでこられた技術者であり、京都大学経営管理大学院の客員教授でもあられる白水靖朗先生と、京都大学名誉教授でありかつ同大学客員教授の、南海トラフ地震は「2035年に来る」と主張する地震学者、鎌田浩毅先生と当方とで、今なすべき国土強靱化対策を論じ合います。


なお、議論内容はどのセッションも極めて正当で真実性の極めて高い議論をお届けできることを自負しておりますが、残念ながらYoutubeの規制やテレビラジオの放送コードからすると、アップロードできなかったり放送できなかったりするものも多数含まれるものと思われます。


とりわけ「ザイム真理教」問題は地上波では到底放送できない内容であり、かつ、「医療問題」はYoutubeでは確実に「バン」(削除)される内容となるものと思われます。


ついては、昨年は全編Youtube生配信いたしましたが、今年は、Youtube配信についても慎重に対応し、事後的に「安全」そうな部分を公開する格好とすることを考えています。


ついては、本フェスティバルの議論をしっかりとお聞き頂くためには、京都大学まで直接ご参集いただくしかないものとなってございます。


本フェスの開催日は11月11日の土曜日。午後1時~午後7時までたっぷりと討論いたします。「フェス」でありますから、部分的なご参加でも大歓迎です。


ご希望の方は是非、下記HPよりお申し込み下さい。
https://trans.kuciv.kyoto-u.ac.jp/resilience/festival2023.html
(なお、当日の飛び入り参加も勿論、大歓迎です!)


どうぞ、よろしくお願い致します!