批評の手帖

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『表現者』(11月号、69号)に、「『象徴天皇』の孤独」を寄稿しました。

 「『象徴天皇』の孤独」を寄稿した『表現者』(11月号、69号)が昨日自宅に届きました。
 この度は、今上陛下が「生前譲位」のご意向を表明されたことを受け書かれたものですが、内容的には、この度の決断を今上に強いてしまった条件を問い質すもの、つまり、「象徴天皇制についての疑問」といったものになっています。憲法といえば、「九条」のことばかりが言われますが(もちろん、それはそれで正しいのですが)、しかし、「九条」と同等かそれ以上に異常なのは実は「象徴天皇」をめぐる規定です。というより、読めば読むほどに、あのアメリカ製憲法は、さすがに(草案が)一週間で書かれただけあって、法体系としての整合性をこれっぽっちも持っていないどうしようもない代物だということが身に染みて分かってきます。その意味でも、「天皇」の存在を形骸と化しかねない「象徴天皇制」の欺瞞を積極的に問い質すべきだと思っています。一読していただければ幸いです。 

 ちなみに、この度の『表現者』には、先日MXテレビで放映された「表現者シンポジウム」のノーカット完全版も掲載されています。そちらの方と合わせ読んでいただければ、日本国憲法の下らなさはより明確になるはずです。