批評の手帖

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『表現者』(2015年11月号―63号)に「「左翼」の〈冷たさ=知性〉について」を寄稿しました。

 昨日、「「左翼」の〈冷たさ=知性〉について」を寄稿した『表現者』(2015年11月号―63号)が自宅に届きました。
 この度の文章では、河上徹太郎サヨクの印象論から、その江藤淳による平野謙への適用を通じて、「戦後知識人」(丸山眞男清水幾太郎加藤周一)の〈冷たさ=知性〉に言い及び、かつ、その〈冷たさ=知性〉の自己適用による「知性」の自己懐疑を勧めています。が、もちろん、この問題は、決して「戦後知識人」の問題に限った話ではありません。私自身も含めた〈近代個人=故郷喪失者〉の問題です。
 市場原理主義者の頑なさや、いつか見た光景でしかない反安保の感傷=ヒステリーも含めて、「サヨク的なるもの」の〈冷たさ=知性〉は未だに終わってなどいません。一読していただければ幸いです。