批評の手帖

浜崎洋介のブログです。ご連絡は、yosuke.khaki@gmail.comまで。

『アフター・モダニティ―近代日本の思想と批評』(北樹出版)のアマゾンでの発売が始まりました。

 昨日、『アフター・モダニティ―近代日本の思想と批評』(先崎彰容氏との共著、北樹出版)のアマゾンでの発売が開始されました。ジュンク堂などの一部書店や大学購買部では既に9月末日から購入できたのですが、これでより本が購入しやすくなりました。
 内容については、以前にも簡単に紹介したので詳しくは書きません。が、私が担当した第二部について少しだけ断っておけば、本書はこれまでにない日本近代文学史試論、あるいは小林秀雄論になっているはずです。昭和初年代の「混乱」が現在の「混乱」と地続きであること、そして、それに処した小林秀雄の態度が、現在の我々にとってなおも貴重なものであり続けていること。それらの主題を通じて本書は、「近代」に「癒える」とは一体どういうことなのかを問うています。この本が少しでも多くの読者に巡り会えることを祈っています。手にとっていただければ幸いです。

 また、10月18日(土曜日)17:30〜、ジュンク堂書店・池袋本店にて行う、経済学者の柴山桂太氏(滋賀大学経済学部社会システム学科准教授)とのトークセッション「グローバル時代に小林秀雄を読む」の方もよろしくお願いします。ご予約は、ジュンク堂のHP(http://www.junkudo.co.jp/mj/store/event_detail.php?fair_id=6885)からお願いします。
 ちなみに柴山さんの著書『静かなる大恐慌』(集英社新書)は名著です。経済の「歴史」に棹さした静かな語り口、丁寧で落ち着いた論理展開は、「経済学」の枠を超えて人を説得する力を持っています。

静かなる大恐慌 (集英社新書)

静かなる大恐慌 (集英社新書)