批評の手帖

浜崎洋介のブログです。ご連絡は、yosuke.khaki@gmail.comまで。

産経新聞のインタビューに答えました。

www.sankei.com
 参院選について、産経新聞のインタビューに答えた記事が、明日、7月1日の朝刊に載ります。
 具体的な選挙分析などはしていませんが(私がすることでもないでしょうし)、何しろ「長期スパン」で物事を考えることのできる条件整備、今、政治に求められているのは、それに尽きると言ってます。具体的に言えば、デフレ脱却と、その緩やかな成長に立脚した共同性(理性と道徳)の回復です(記事の中では中間層の立て直しと書かれていますが)。
 高度経済成長で足元の生活世界を溶解させてしまった戦後日本人は、その後に「バブル」を経験することで、完全に腑抜けになってしまいましたが、「デフレ脱脚」が同じ轍を踏んではなりません(今ではスタグフレーションの脱却と言った方が正確かもしれませんが…)。ただ、足元の共同性——他者との「絆」に基づいた安心感——は溶解しているし、デフレ(スタグフレーション)だしでは、人は落ち着いて思考することさえできないでしょう。政治は直接「心」の問題を扱うことが出来ませんが、しかし、その「心(感情)」にかかる社会的負荷(受動性)は緩和することができます。
 どの政党がいいとは言いませんが、私としては、その視点で今回の参議院選を見ていきたいと思っています。