批評の手帖

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『表現者』(9月号/74号)の寄稿文「近代日本人の『弱さ』について」と、寺下氏から頂いた書評

 昨日、「近代日本人の『弱さ』について」を寄稿した『表現者』(9月号/74号)が自宅に届きました。
 この度は、MXの西部邁ゼミナールの企画とも連動して「今、日本人論を」という特集を組んでいます。松岡正剛事務所で行った座談会も読みごたえがありますが、各人各様の日本人論もまた目を引きます。
 私自身は、渡辺利夫氏の『神経症の時代』の言葉を借りながら、かくも「空気」に弱くなってしまった戦後日本人の〈弱さ=神経症〉を見つめつつ、それを乗り越える方途について、福田恒存兼好法師と訪ね歩きながら考えています。ここで書いたことは、これから先もっと膨らませていければと考えていますが、まずはその取っ掛かりとなる考察を提示させていただきました。一読していただければ幸いです。

 また、この度の『表現者』では、寺下滝郎氏から「宿命を引き受ける覚悟」という『反戦後論』の書評を頂きました。『反戦後論』の「白眉」を、私自身思い入れのある坂口安吾論に見出していただいた点、とても有難かったです。寺下さん、ありがとうございました!