- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2017/12/06
- メディア: 雑誌
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今回は、「観念的な、あまりに観念的な―戦後批評の『弱さ』について―」という題で長編批評を書いています。来年あたりから書き始めたいと思っている戦後文学論(二誌ほどで連載できればと思っていますが)の「序説=総論」のつもりで書きましたが、もちろん単品で読めるものとしても書いています。『反戦後論』を出してからの最初の長編批評ということになりますが、今回の批評文は、自分の中でも新しい一歩になったと思っています(背中を押してくださった吉田さんには感謝しております。ありがとうございます!)。
内容的には小島信夫『アメリカン・スクール』から説き始めて、大江健三郎、江藤淳、柄谷行人、加藤典洋などを素材に、2017年現在の「アメリカの影」を再論しつつ、吉本隆明や小林秀雄や柳田国男、そして晩年の江藤淳のなかに「観念」からの脱却の道を問い質しています。一読していただければ幸いです。
ちなみに「日本人とは、そも何者ぞ」の最終回(第20回)も無事放映されました。こんな企画はもう二度とあり得ないだろうと思っていますが、ひとまず全ての放映が終わってホッとしています。改めて、西部先生、澤村さん、今村さん、窪田プロディーサー、その他関係者の皆さまに心からお礼を申し上げます。ありがとうございました!