- 作者: 中島岳志,平山周吉
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2019/05/18
- メディア: 単行本
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江藤淳に対して、私はアンヴィバレントな感情を持っていますが、その理由を含め、今回の論考では江藤淳の「全体像」を描きながら、その魅力≒危うさがどこにあったのか――言い換えれば、江藤淳が「政治による抑圧を引き受けた上で文学に向かったのか」、それとも「文学による喜びを感受しつつ、その一部を譲ることによって政治に向かったのか」、その辺りの江藤の「動揺」について考えた論考になっています。一読していただければ幸いです。
また告知ついでに、チャンネル桜での「消費増税批判」の討論も紹介しておきます。
言いたいことの十分の一も言えないままに終わってしまったという感じでしたが(チャンネル桜さんの「闘論!倒論!討論!」では、そういうことが間々起こるのです…笑)、今回は、「MMT論者」と「非MMT論者」との間での論争に多くの時間が割かれてしまい(しかも、「マネタリーベース」と「マネーストック」に関係はあるのか否かという、認識論的には凄く重要だけど、しかし、視聴者には伝わりにくいネタで…笑)、「消費増税批判」が置いてきぼりになった印象でした。もちろん、私はMMT支持者ですが、ああいう限られた場でMMTを紹介・擁護するとかえって議論が混乱する可能性も……と、今更言っても仕方がありませんね(議論自体は、終始、「MMT論者」が押していましたが)。いずれにせよ、消費増税が最悪な選択であることに変わりはありません。
また、ついでと言っては何ですが、以前に出た「日本に本当の国家主権はあるのか?」(2019年4月20日)も紹介しておきます。これも、「保守派」のなかで私が浮いている動画です(笑)。何とぞ、よろしくお願い致します!